倭姫の太陽神である天照大神の鎮座する場所を探させた垂仁天皇は、田道間守に、不老不死の実である「非時香菓(ときじくのかくのみ)」すなわち橘を常世の国(常世の国を中国やインドとして考える説もありますが、これらの国には橘は存在しません)に行って探してくるように命じます。艱難辛苦の末に持ち帰ったのが「やまとたちばな」だと言われています。「やまとたちばな」は日本原産の柑橘種。答志島にはこの「やまとたちばな」の原木が多く自生しているのです。太陽の霊力を一身に集めた不老不死の実として古代から重用されてきました。太陽の道に生える太陽の実。答志島の不思議は尽きません。
【序】やまとたちばな