小説になった眺望に心通わせる 樋ノ山で絶景ハイキング

江戸川乱歩に三島由紀夫、そして山本周五郎。3人の小説家の共通点をご存知ですか?

それは、鳥羽市で物語を綴り文学作品を執筆した小説家であること。彼らはどのような時間を鳥羽市で過ごし、何を感じて物語を綴ったのでしょうか?残念ながら故人となってしまったお三方に問いを投げることはできません。

しかし、物語を綴った当時から受け継がれているモノがあります。そう、彼らの目に映っていた鳥羽の大自然です。小説の舞台となった地を訪れて、時代を越えて継がれている物語に触れてみませんか?

目指すのは、文豪 山本周五郎が記した小説「扇野」の景色。さぁ樋ノ山絶景ハイキングへでかけましょう。

小説「扇野(おうぎの)」

小説家 山本周五郎の9編恋愛短篇集。1つ1つの作品が男女の深い愛情を描き、時代を超えて愛され続けている。作品に登場する扇野の由来は、樋ノ山(ひのやま)から望んだ鳥羽湾の形を「扇」になぞらえたことから。

最大標高
160m
アクセス
電車
車・バス
往復距離
3.6km
駐車場
有料あり
往復目安
約1時間30分
駅・公園・神社
3ヶ所
初心者
やや
おすすめ
おすすめ
春・秋
最大標高
160m
アクセス
電車
車・バス
往復距離
3.6km
駐車場
有料あり
往復目安
約1時間30分
駅・公園・神社
3ヶ所
初心者
やや
おすすめ
おすすめ
春・秋
ハイキングルート地図(登山アプリYAMAPで計測)
ハイキングルート標高と距離グラフ(登山アプリYAMAPで計測)

※.ハイキングルート計測で活用しているYAMAPは、オフラインの山中でも現在地を確認できるNo.1登山アプリです。最新のルート状況をはじめ、全国各地の登山情報を網羅しています。詳細はこちらから。

目次

絶景ハイキング 鳥羽駅JR改札口から樋ノ山頂上までを徹底案内

鳥羽駅前「金比羅宮の大鳥居とサザエストリート」

鳥羽駅JR改札口からスタート!鳥羽駅にはJR鉄道と近畿鉄道にてアクセスできます。お車でお越しの場合は、駅周辺に駐車場が充実していますのでご利用ください。オススメは駐車料金がリーズナブルな鳥羽駅JR改札口付近の駐車場です。

見守りのカモメ
サザエストリートの美味しそうな誘惑に負けてしまったら、ハイキング前に伊勢志摩グルメで腹ごしらえするのもあり。ただし、食べ過ぎにはご注意を。

鳥羽市街地からスタートなので、自動販売機やコンビニなど何か買い忘れをしても安心です。

絶景チェックポイント①

しあわせさん「金比羅宮 鳥羽分社」

絶景チェックポイント②

扇野の景色「樋ノ山からの展望」

絶景チェックポイント①

大自然を独り占め「樋ノ山山頂」

絶景チェックポイント① しあわせさん「金比羅宮 鳥羽分社」を目指して

駅から鳥羽市街地を歩きます。
「こんぴらさん案内石碑」のある道沿いにコンビニがありますので、必要に応じて立ち寄りましょう。
戦国武将 九鬼氏の菩提寺「常安寺」を過ぎて、しばらくすると樋ノ山へ続く登山道入り口にたどり着きます。

スタートして約800mは鳥羽市街地を通っていきます。

町中には至るところに「こんぴらさんの案内石碑」があります。樋ノ山絶景ハイキングの目印にしてください。

町から山へと景色が変わってきました。登山道入り口まであと少し。

そして早速、樋ノ山絶景ハイキングルートで最も迷いやすい要チェックポイント「登山道入口付近」に到着。あれ、こっちであっているのかな?と迷ってしまう可能性大です。詳しく紹介しますので、しっかりとチェックしましょう。

樋ノ山登山道入口の様子

樋ノ山登山道入口は…「常安寺から坂道を登り始めて、ぶち当たる急カーブ」にあります。とてもわかりにくいので、「↑樋ノ山登山道入口の様子 画像」を参考にしてください。

ガイドのタコ

迷いやすいポイントは特に慎重に。

数10mほど山を登った様子。下に見えている道路は「樋ノ山登山道入口付近」。

樋ノ山登山道入口という迷いやすいポイントを突破したらひと安心。

それでも、序盤の登山道は少しわかりにくいので注意してください。序盤の登山道 合言葉は「ジグザグに登ろう」です。右方向に登って、左に向き直して登って、右に向き直して登って…を繰り返してください。

序盤の登山道 足元の様子。木片につまづかないように、しっかりと地面を踏みしめましょう。
登山道はまさに森の中。風で揺れる木々から、葉と葉がこすれる音が響きます。
標高が高くなるにつれて、木と木の隙間から鳥羽の町と海が見えてきました。
序盤の登山道を抜けると、整備されたお庭にたどり着きました。
「いらっしゃい。」と大きな鳥居がお出迎え。

最初の絶景チェックポイント「金比羅宮 鳥羽分社」に到着しました!

金比羅宮 鳥羽分社とは

金比羅宮 鳥羽分社は、香川県にある金比羅宮六分社のひとつです。全国で6番目の金比羅宮の分社として、昭和31年に建てられました。古くから海上の安全を守る海の神様として信仰があり、海運や漁業に関わる人々をはじめ多くの人々が参拝されています。

ちなみに、金比羅宮 鳥羽分社さんにはお手洗いがあります。こちらが樋ノ山絶景ハイキング途中の最後のお手洗いになりますので、心配な方は利用させてもらいましょう。しっかりと水分補給も忘れずに。

さて、樋ノ山絶景ハイキングのルートは鳥居を抜けて階段を登った先にあります。金比羅宮 鳥羽分社さんへ参拝して、いざ山頂を目指しましょう。

絶景チェックポイント②扇野の景色「樋ノ山からの展望」

金比羅宮 鳥羽分社の本殿を正面にして右側を向くと、鳥羽の町と海を一望できるスポットに続いています。一瞬で辿り着いてしまった第2絶景チェックポイント 扇野の景色「樋ノ山からの展望」はこちら!?…ではありません。

さらに上へと登っていきます。

まずは金比羅宮 鳥羽分社さん近く絶景ポイントを満喫した後、左を向いて山を登ってください。
地面にはゴロゴロと石が転がっています。足元をしっかり確認しながら、進みましょう。

道はきれいに整備されています。イバラなどのトゲトゲした植物が自生していますので、ご注意ください。また、太陽の日差しがギラギラと降り注ぐ道なので、日差し対策を忘れずに。

第2絶景チェックポイントの目印はこちらの「石積み」。

とても開放的で気持ちの良い場所に出ました。ゆっくりと深呼吸して息を整えたら、お待ちかね。第2絶景チェックポイント 扇野の景色「樋ノ山からの展望」に到着です。

パノラマで撮影した「樋ノ山からの展望」の様子。鳥羽の町に海に空、離島の景色が一望できます。
すごく運が良ければ、遠く離れた富士山が拝めます。

時代を越え、文豪 山本周五郎の小説「扇野」の舞台となった景色に出会える場所。10年、50年、100年と時が過ぎたとしても、扇野の景色「樋ノ山からの展望」はこれからも変わらないことでしょう。

さぁ、せっかくここまで辿り着いたからには最後に目指しましょう。いざ、樋ノ山の頂上へ。

絶景チェックポイント③大自然を独占「樋ノ山の頂上」

扇野の景色「樋ノ山からの展望」の後ろには、さらに奥へと道が続いています。
「目印のテープ」を発見!

ここから後半の登山道へ突入。序盤の登山道同様に木々が生い茂った森の中を進みます。

後半の登山道(下山も含む)の合言葉は「テープを見つけて進もう!」です。

山道あるある、どっちに行ったらいいかわからない問題の救世主 目印テープ。樋ノ山 後半の登山道では、木に巻かれた赤いテープが等間隔に広がっています。テープの目印をつけてくれた方に感謝です。

こちらが絶景チェックポイントであり、樋ノ山絶景ハイキングのゴール地点 標高約160mの「樋ノ山の頂上」です。

ベンチに腰掛けて木々の間から見える扇野の景色をゆっくりと眺めます。木漏れ日やそよ風が心地良いとても落ち着く自然空間です。ぼんやりと木々と空を眺めて耳を澄まして、深呼吸。すると、自分が樋ノ山と一体になったような不思議な感覚に。

鳥羽の町のスグ近くに、こんな素敵な大自然が広がっていることに改めて驚かされます。

見守りのカモメ

落ち着きすぎて、大自然の中で寝落ち!?してしまわないように注意してね。

安全第一。鳥羽駅に帰るまでが、樋ノ山絶景ハイキングです。

帰りは別ルートを選択。果たして、吉と出るか凶と出るか。

「樋ノ山の頂上」で大自然を満喫した後は、自分のペースで下山していきましょう。

帰り道の選択肢は

  • 元の登山ルート
  • もう1つの登山ルート

の2つです。

もう1つの登山道は未整備な箇所もありますので、当記事では「元の登山ルートで下山する」を推奨しておきます。

もう1つの登山ルートで生い茂る草木。進めないことはありません。
下山すると、鳥羽3丁目の慈眼山 金胎寺さんに繋がります。
金胎寺さんの階段を背中にして左へ。道路を進むと、行き道のコンビニに合流します。
ガイドのカニ
ここまで辿り着いたら、もう安心。お疲れさまでした。

扇野の舞台 樋ノ山絶景ハイキング ご参考Q&A

Hiker
オススメの季節ってありますか?
ガイドのタコ
樋ノ山は桜の名所ですので春がオススメです。また、富士山を望める可能性がある季節は気温が下がり空気が澄む冬。参考にしてね。
悩めるHiker
何か注意した方が良い点ってあるのかな。
見守りのカモメ
気軽に登れても山なので、登山に適した装備で臨んでね。特に序盤の登山道は迷いやすい箇所なので、記事を参考にしてね。あと、スズメバチやマムシなどが出没する「夏」はオススメしないよ。

YAMAPアプリでも、ご紹介したハイキングルートを確認できます。

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